あれはシンガポール出張から帰ってきたばかりの、7月上旬のことだった。旅好きの私は、当然のことながら、こう思うのだった。
ああ……仕事とはいえ、海外出張楽しかったなぁ……また行きたいなぁ……
もちろん、行きたいと思えば、時間とお金があれば行ってしまうのが私の常。思い立ったが吉日とばかりに、LCCのサイトを探す。LCCなら、うまく予約できれば、近隣のアジア諸国まで片道1万円程度で買えてしまう。
んっ……?シンガポールまで片道2万円程度?!これって安くないか?!
ただ、シンガポールはついこの間、仕事で行ってきたばかりだ。でも、このお値段だったら破格だ。どれどれ、詳細を見てみよう。このフライト、成田から台北を経由してシンガポールに向かうのか。ならば、成田~台北間のお値段はどうなんだろう?きっと、シンガポールまで行くより安いはずだから……
えっ、往復14,721円?!
……ポチっとな。
こら、そこ!「国際線の航空券を衝動買いしたぞコイツは?!」とか言わない!
だってほら、安かったんだもん。
そして、判明する新たな事実。
どうやら、租税やら空港施設利用料込みで往復14,721円らしい。
……安すぎるでしょ、常識的に考えて。
旅程票の運賃明細を見てみると、成田~台北の片道運賃は、3,890円とのこと。なんだよこれ、地方在住の私が東京出るのに使ってる新幹線の運賃よりはるかに安いじゃないか。というか、三鷹とか横浜あたりから成田エクスプレスに乗って成田空港に出るよりも安いってこれ。
だったら新幹線に乗るのさえも憚られる。よし、高速バスで移動してやろうじゃないか!
えっ、東京に向かう夜行バスが2,500円、東京から帰ってくる昼行バスが3,300円で手配できたんですけど?!
もうこうなったら、とことん激安で旅行してやろうじゃないか。
Let's travel on a shoestring budget!!
もう現地の宿泊は格安ホテルでいいや。
早速台北の格安ホテルを予約。2か月半前だから、西門町の格安ホテル ColorMix Hotel & Hostel のシングルルームを2,919円で予約できた。
帰国便は6時40分発、チェックインは3時40分から5時40分までだから、深夜バスで台北市内から桃園空港に向かわなければいけないわけだ。ならば、2時台の國光客運の空港連絡バスで空港に向かえばよさそうだ。
2時までは台北市内のカフェや誠品書店なんかで時間を潰してもよさそうだし、思い切って桃園空港で夜明かししてもよさそうだ。過去には空港泊をはさんで弾丸海外旅行だってしたものだ。
しかし、この旅は帰国して終わりではない。帰国フライトより、帰国フライト後の陸路移動のほうがはるかに所要時間が長いのだ。しかも、帰国翌日は通常勤務日だ。
誰だよこんなアホなスケジュール組んだヤツは?!自分だよ!!
さすがに翌日から通常勤務では、無茶はできない。最低でも、ベッドで仮眠をとる必要がありそうだ。1時半頃までは仮眠をとって、それから帰国の途に就くことにしよう。どうせ仮眠だから、わざわざ個室をとる必要なんてない。適当に台北駅前のドミトリー Main inn を1,655円で予約した。
これでだいたいの旅程が固まってきたぞ。まとめるとこんな感じだ。
0日目
勤務終了後 自宅出発
23時頃 夜行バスで新宿へ
1日目
5時頃 バスタ新宿着
7時半頃 東京シャトルで東京駅発
8時半頃 成田空港着
12時頃 成田空港発
15時頃 桃園空港着
16時頃 桃園空港発、台鉄桃園駅経由で台北へ
18時半頃 台北駅到着
以後、自由観光
(Colormix Hotel & Hostel 泊)
2日目
終日自由観光
(Main inn 泊)
3日目
2時頃 國光客運で台北駅発
3時頃 桃園空港着
6時頃 桃園空港発
11時頃 成田空港着
12時頃 THEアクセス成田にて成田空港発
13時頃 東京駅着
16時半頃 高速バスで東京駅発
22時半頃 帰宅
この旅程で、成田~桃園の往復航空券、諸税・手数料、成田までの往復交通費、桃園~台北の往復交通費、2泊分の宿泊費を全て含めても、約3万円。現地での観光費用や食費を含めても、4万円程度で十分に事足りるだろう。よし、せっかくの格安弾丸台湾旅行、思いっきり堪能してきてやろうじゃないか!