旅する医用工学者

医用工学に関するトピックを中心に,臨床工学技士国家試験,第1種ME技術実力検定試験,第2種ME技術実力検定試験に関係する内容についても取り扱います.日々の技術開発や受験勉強や学校の授業の予習・復習にお役立てください.内容の正確性には留意していますが,これを保証するものではありません.

地方発着 0泊3日弾丸台湾旅行

2019年も残り数日となったところで、また台湾に行ってしまった。

だって安かったんだもん。

 

とりあえずいつものように地元から高速バスに乗って東京へ。もはやプライベートで海外旅行するときは東京まで高速バスで出るのが定番となってしまった。

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今回もWILLER EXPRESSの定番シート、リラックスを利用。
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高速バスは途中のサービスエリアやパーキングエリアで休憩を挟みながら東京駅へ向かう。実は、この往路の高速バスが今回の旅程で最も長時間乗り続ける乗り物だったりする。「海外旅行の最大の関門は国際線の飛行機」という常識は、私にはもはや通用しない。最大の関門は成田空港までの移動だ。それは時間的にも、費用的にもだ。そもそも私の場合、海外旅行の費用の大部分が、日本国内でかかる費用なのだ。いろいろと頭がおかしいと言われそうだが、細かいことは気にしていられない。海外を楽しめればそれでいいんだよ。

都内の首都高で渋滞に巻き込まれながらも、バスは7時間かけて東京駅に到着。
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年の瀬でごった返す東京駅を足早に駆け抜ける。目指すは東京駅八重洲口から少し歩いたところにある京成バスのバス乗り場だ。ここから東京シャトルに乗って成田空港第3ターミナルへ。短時間で高速バス同士の乗り換えも面白いものだ。
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時間に余裕をもって空港に着いたわけだし、早めにチェックインしてしまおう……とはいかない。何故ならば、チェックイン開始時刻は出発時刻の3時間前と決まっており、それ以前はシステムが受け付けてくれないからだ。

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チェックインは乗客自身で行うようになっている。セルフサービスはLCCの基本だ。PAXの立場としても、カウンターでの受付よりも気楽でいい。
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シートアサインは比較的前方のウィンドウサイド。早めにチェックインしたのが功奏したか、有料オプションを何一つ使わずにこのいいポジションをアサインしてもらえた。いや、たぶん単なる偶然だと思うけど。チェックインが済んだら、T2へ移動し、IASS EXECUTIVE LOUNGEでゆったりする。

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ついでに、ここでスマートフォンのSIMを入れ替えておく。私が使っているのはシンガポールの通信大手StarHubが展開しているStarHub Happy  Prepaid SIMを利用している。これはシンガポール出張の際に現地StarHub Shopで手配したものだ。シンガポール国内でデータ通信を格安で利用できる。しかも、特定の国々(日本、台湾、アメリカ等)では、シンガポール国内と同じレートでデータローミングができるプランがあるのだ。もはや弾丸海外トラベラー必携のアイテムと言っても過言ではない。

 

www.starhub.com

ラウンジでゆったりしたあとは、T2内で軽く晩御飯を済ませる。T3へ戻り、チェックインの列を横目にパスポートコントロールへ。

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パスポートコントロールを通過、ボーディングゲートへ向かう。T1やT2と違って、T3には免税店もそれほど多くはない。だが、割り切った格安旅行ならばそれで十分だ。どうせ免税店でブランド品なんて買うつもりはないでしょ?どうでもいいけど、このT3利用をもって、この1年間に成田のT1からT3まで全て利用したことになる(6月と11月に出張でT1利用(インター&ドメ)、9月にプライベートでT2利用(インターのみ)、今回のT3利用(インターのみ))。東京在住じゃないのに、どれだけ成田から海外行ってるんだよ……?

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ボーディングブリッジを使わず、ランプバスでシップへ向かい、タラップを上ってMM627便に搭乗。

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深夜発のインターは実に面白い。たとえ近距離便だとしても旅の高揚感が抑えきれない。はやる心を抑えて、いよいよMM627便に搭乗だ。A320の軽快なエンジン音を聞きながらテイクオフ。天候が良いのか、千葉の街の灯りがはっきりと見えた。離陸後20分程して機内が減光され、さらに10分程してベルト着用サインが消灯。どうやら水平飛行に入ったようだ。上空で腕時計の針を1時間巻き戻す。国際線ならではの楽しみだ。フライトタイムは4時間半。それにしても成田から桃園は近いものだ。だって4時間半のフライトだもん。何度も言うようだが、地元から東京駅までの高速バスが7時間、成田空港から桃園空港までのフライトが5時間ってどういうことだよ……

キャプテンから機内アナウンス。桃園空港の天候が優れず、状況によっては那覇に降りるかもしれないとのこと。万一那覇に降りたらせっかくの台湾旅行が台無しだが、それはそれで興味がある。著者はまだ沖縄に行ったことがない上に、パスポートコントロールを通過したのに国内に降りるとどういう扱いになるのか興味が尽きない。

着陸30分前のアナウンスが入る。程なくしてベルト着用サインが点灯、機内が明るくなり、ファイナルアプローチのアナウンスも入る。

台湾の街の灯りが見えてきて、桃園空港にランディング。とりあえず天候の問題はクリアできたようだ。那覇に心惹かれる部分はあったが、折角インターのチケットを取ったのだ。やっぱり海外を満喫したい。

シップは桃園空港B9にスポットイン。LCCは桃園空港ではT1とT2の境界付近の搭乗口を利用することが多い。チェックインバゲージがなければ、どちらへ出ても問題はない筈なのだが、今回は案内に従ってT1へ向かうこととした。このままパスポートコントロールを抜けてしまってもいいのだが、深夜に制限エリア外に出てもあまりいいことはない。まだ現地時間で深夜2時だ。しばらくは空港内で過ごすのが得策だろう。國光客運(Kuo-Kuang Bus)1819系統の高速バスは24時間運行なので、これに乗れば台北市内まで行こうと思えば行けるのだが、1時間もせずに着いてしまう。当然、夜の3時に台北車站(Taipei Main Station)に降ろされても困る。そこで、空港の制限エリア内で時間を潰すという選択をした。桃園空港はパスポートコントロールに行く手前で、Rest areaがあり、時間を潰すことができるのだ。今回はここで4時半頃まで待つことにしよう。

4時半前にRest areaを出発。いよいよ台湾入国だ。

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パスポートコントロールを通過する。この時間帯は並んでいる人もおらず、通過はかなりスムーズだ。というか、一般レーンがクローズされていたせいか、"Diplomat, Official, Crew"レーンに通された。なんだこの特別感は……いや、一般レーンと同じだけど。制限エリア内で外貨両替を済ませてから、制限エリア外へ。既にStarHub Prepaid SIMを仕込んでいるわけだから、わざわざSIMカードを手配する必要もない。そのままバスターミナルへ向かおう。

5時00分発の國光客運1819系統の高速バスに乗る。もう何度も乗った國光客運1819系統、勝手はわかっている。
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早朝で道路がすいていたこともあってか、僅か35分で台北車站に到着した。さて、台北に到着したことだし、朝ごはんでも食べようか……よし、目指すは華山市場のフードコートだ。MRT(地下鉄)に乗っても良さそうだが、まだ早いので、とりあえず歩いて向かうことにしよう。台北駅から華山市場までは歩いて20分程度だ。華山市場に到着すると、早朝にもかかわらず、長い行列ができている。とりあえずこの大行列に並ぼう。お目当ては華山市場2階のフードコートにある阜杭豆漿(Fu Hang Dou Jiang)という朝食のお店だ。ここではもはや定番と言ってもいいくらいの有名メニュー、鹹豆漿をいただく。鹹豆漿(Xian Dou Jiang)とは、温めた豆乳を酢で固めた料理で、これがなかなか美味しいのだ。

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Ikari Coffeeという洒落たカフェがあったので、思わず入ってしまった。
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洒落た内装の店内でカフェラテをいただく。美味しいカフェラテでナイトフライトの疲れを癒すことにしよう。

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カフェラテを飲んでゆったりとしたら、台北市内散策再開だ。まずは華山1914文化創意産業園区へ。台湾の歴史とアートが融合した素敵なエリアだ。

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歴史を感じる赤レンガ造りの建物が美しい。

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季節柄もあって、いい感じにクリスマスのデコレーションがなされている。

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ムーミンのキャラクターショップもあった。

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何故か只見線新潟県小出駅福島県西若松駅)の写真展もやっていた。日本から台湾に来てまで只見線というのも興味深い。
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ウイスキーの商品名のオブジェクトが青空に映えていた。

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街中を散策がてら、仁愛敦南円環(Renai Dunnan Traffic circle)へ。日本では考えられないような巨大なラウンドアバウトだ。

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あまりにデカすぎて、地上から撮影してもラウンドアバウトだとは認識できない。デカすぎてラウンドアバウトなのに信号機が稼働している。日本国内ではラウンドアバウトが交通量が比較的少ない道路同士の交差点に採用されているのとは対照的だ。

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仁愛敦南円環のすぐそばに誠品書店(eslite)敦南店がある。代官山のTSUTAYAのモデルになったともいわれるお洒落書店の代名詞。
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さらに東を目指して歩いて行くと、台北市役所(台北市政府)がある。

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台北市役所付近から南を望むと、台北101がそびえ立つのがはっきりと見える。いや、高すぎて最上部は霧で霞んでしまっていたけど。

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結局、台北駅から台北101まで歩いてしまった。特に遠くまで歩いてやろうとか意識したわけではないのだが、気がついたら結構な距離(約5.6km)を歩いてしまっていた。思いのままに気ままな散策。これぞ一人旅の醍醐味だ。

さて、台北の見どころはまだまだある。流石にこれからまた歩き回るのも大変なので、今度はMRTに乗って移動しよう。乗換えで忠孝新生(Zhongxiao Xinsheng)駅に降りた。地下空間に広がるこの開放感あふれるプラットホームは、なかなか素敵な都市デザインだ。

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『台湾の原宿』といわれる西門町(Ximending)へ。さて、ここからは食べ歩きを楽しもう。まずは阿宗麺線(Ay-Chung Flour-Rice Noodle)で麺線だ。

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麺線は台湾のそうめんのようなもので、阿宗麺線の麺線は鰹だしの利いたスープに滑らかな麺線とモツが入っていて、優しい味わいだ。そのままでも勿論美味しいのだが、テーブルに置いてある黒酢やチリソースなどで味変もでき、色々な味を楽しめるので、リピーターにもお勧めだ。

続いてはタピオカミルクティーの幸福堂(Xing Fu Tang)だ。台湾に来たからにはタピオカミルクティーだ。パスポートが必要な本気のタピ活。
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並んでいて待ち時間もそこそこあったけど、待つだけの甲斐はあった。なかなか美味しい。
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そうこうしているうちに日が暮れた。夜の西門町は活気があって楽しいところだ。

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MRT西門(Ximen)駅6番出口付近は、日本でいうところの渋谷駅スクランブル交差点のようなもので、若者たちでごった返している。

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MRT東門(Dongmen)駅に移動し、東門駅付近の永康街(Yongkang Street)を散策。台湾茶と焼菓子の専門店、小茶栽堂に立ち寄る。スタイリッシュでお洒落なショップだ。小茶栽堂のマカロンヌガーは、カラフルでかわいらしくて美味しいので、台湾土産にお勧めだ。

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まだ台北を楽しみたい気持ちもあるが、今回は気軽な日帰り旅行だ。早めに帰る準備をしよう。MRTに乗って台北車站(Taipei Main Station)に出て、晩御飯。日本でもお馴染みの台湾グルメ、魯肉飯の定食をいただくことにした。

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台北車站から國光客運1819系統の高速バスに乗って桃園空港へ。
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バス車内では、コンビニで買った烏龍茶を楽しむ。

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地方在住者の弾丸台湾旅行であれば、桃園空港には早めに到着すべきだ。何故ならば、桃園空港の国際線制限エリアにはAirport Experience Zoneという簡易ラウンジがあり、そこでは無料でシャワーを浴びることもできるからだ。1日の汗を流し、着替えを済ませ、ナイトフライトに備えよう。

シャワーで1日の汗を流したら、あとは日本へ帰るだけだ。長い廊下を歩いてボーディングゲートへ。

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台湾への名残を惜しみつつ、B9ゲートからMM620便に搭乗。

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成田に向けてテイクオフ。フライト時間は短いので、軽く仮眠といったところ。LCCの短距離国際線は気楽でいい。LCC機内食もないので、離陸したらすぐに寝てしまっても構わない。さらに、入国書類なんざ機内でもらわなくても、パスポートコントロール入口に山ほど置いてあるし、旅慣れてくると日本入国用の税関申告書は手元にあるというケースも多いだろう。なんなら税関のWebサイトからダウンロードして印刷することだって可能だ。夜の短距離国際線は、いかに睡眠時間を確保するかが勝負なのだ。

気がついたら雲のむこうから朝日が昇ろうとしていた。なんて美しい景色なんだろう。
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機内が慌ただしくなってくると、いよいよ成田空港に着陸だ。

T3に到着。早いところパスポートコントロールを通過してしまおう。

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パスポートコントロールを通過したら、T3からそのまま東京駅方面へ向かうバスに乗ってもよいのだが、ここは敢えてT2に向かう。

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T2のIASS EXECUTIVE LOUNGEをアライバルラウンジとして利用させてもらい、しばし荷物整理とスマートフォンのSIMの入れ替え。落ち着いたら、バスで東京駅へ向かう。空港を出て、バスのシートで仮眠をとろう。気がつくと東京駅のすぐそばだった。成田空港から約1時間、東京駅八重洲口に到着だ。さて、帰りの高速バスは夕方だ。このあたりで少し遊ぶことにしよう。

まずは東京駅丸の内側へ。晴れ渡った青い空と緑の芝生に東京駅の赤レンガ駅舎が映える。
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丸ノ内線半蔵門線東横線京浜東北線を乗り継いで桜木町へ。弾丸海外旅行にハマる前は、東京や横浜は「遊びに行く目的地」であり、来るたびにワクワクが止まらなかったものだが、弾丸海外旅行をするようになってからはもはや「帰ってきた」感覚でしかなくなってしまった。まあ、それでも楽しいことに変わりはないからいいんだけど。
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汽車道を歩いてみなとみらい地区を満喫。

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横浜赤レンガ倉庫ではクリスマスイベント開催中だった。
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そのまま山下公園まで散策。年の瀬の山下公園はいいものだ。
f:id:medicalengineer:20210813182853j:image軽く横浜周辺で遊びまわったのち、地元へ帰る高速バスへ。

自宅の出発から帰着までを振り返ると、国内にいた時間の方が長いくらいの旅程だった。もはや海外旅行なのかと問い詰めたいところだが、自分自身としては大満足だ。

とにかく激安、弾丸海外旅行を是非ともお勧めしたい。